ウラジーミル・メグレ著『アナスタシア』
ロシアの実業家ウラジーミル・メグレがシベリア奥地のタイガ(針葉樹林)で、森の中で独自の叡智と超自然的能力を持つ女性アナスタシアに出会った体験を描いた物語です。この物語は単なる出会いの記憶にとどまらず、人間が本来持っている自然との深い結びつきと、文明によって忘れ去られた調和的な生き方を思い出させることをテーマにしています。
アナスタシアは、森と動植物と完全に調和して生き、人間が自然と共に生きることで心身ともに健やかになり、真の自由と幸福を得られると説きます。特に、一族の土地(ロシア語で「キン・ドメイン」)を自らの手で耕し、果樹や野菜を育て、子どもを自然の中で育むことが、人間にとって最も神聖で調和的な営みであると語られています。
この思想の中では、養蜂も重要な要素の一つとして出てきます。アナスタシアは、ミツバチは人間にとって特別なパートナーであり、ハチミツや蜜蝋だけでなく、花粉を運び大地を豊かに保つ神聖な存在とされています。
ミツバチと共に暮らすことは、自然の調和と循環の象徴であり、自給自足の暮らしの中で最も自然と心を通わせる行為の一つです。
ざっくり説明すると上記の内容、そしてメッセージなのですが、昼食の待ち時間にソファに座り夢中で読みふけっておりました。
するとある場面に差し掛かったとき、これまでにないくらいの耳鳴りが何度もし始めました。嫌な耳鳴りではなく良い感じの耳鳴りです。
これまでにもキーンという高い音で神聖さを感じる耳鳴りは何度かありました。自分なりには守護霊やご先祖さまが応援してくれているとき、または真理に近づいたとき、というふうに解釈していました。しかもその「とある場面」とはウラジーミル・メグレとアナスタシアが一夜を共にするシーンでした。
なんでこの場面なんだろう?と疑問を持ちつつも、昨晩調べたばかりのミツバチについても書かれており、もはやご縁を感じずにはいられないのでした。
宿泊の期間中に店主とはアナスタシアについて一切お話ししておりません。しかし、今振り返ってみると店主がご主人と出会われたのは、家づくりをしているときに応援で来てもらった大工さんだったとおっしゃっていました。そしてお子さんたちに恵まれて、自然の中で野菜を育て自給自足に近い生活をしながら、養蜂をしておられる。これはまさにアナスタシアに書かれている生き方そのものであることに、今このブログを書きながら気が付いたのでした。